死を引き寄せる『ピョウタン』
北海道十勝地方の日高山脈の山奥。
心霊スポットであり、投身自殺で有名な場所。
名称はピョウタンの滝としているものの、実際は滝では無く人工的に建設されたダムの残骸である。
発電所跡
なぜこの場所にこの様なダムの残骸が残っているのか。
このダムは水力発電所の一部であった。
1950年代、都市部から離れたこの地域一帯には電気が通っておらず、住民は石油ランプを使い生活を行っていた。
札内川に造られたこのダムは、小水力発電の取水施設として建設された。
1954年6月に完成し、建設を行なった、中札内村農業協同組合の名前から『農協ダム』と呼ばれれていた。
しかし1年後の1955年7月。
農協ダムは、豪雨により流された土砂で埋没し、発電施設も壊滅的打撃を受けた。
札内川で起こる自然災害は予想を大きく超えていた。
定期的に起こる自然災害に打つ手は無く、再建も断念された。
観光地となったピョウタンの滝
一時は観光地として人気を博したこの場所。
自然が多く美しい風景に囲まれた静かな場所である。
しかし現在では好き好んでこの場所を訪れる者は少ない。
急激な衰退と共に、不自然な場所に存在する広大な公園を囲む重い空気は、次第に不運な人生に疲れた人々を引き寄せる様になった。
かつてはピョウタンの滝の川沿いすぐの場所まで広場があった。
滝に飛び入る者が多いため、現在は遠くにフェンスが作られ近づけなくなっている。
札内川 「乾いた川」
ピョウタンの滝を流れる札内川。
札内川は、定期的に災害を火起こし、多くの死者や被害を出している。
札内川の語源は、アイヌ語で「サチ・ナイ」、意味は「乾いた川」。
札内川は現在でも十勝晴れが続くと、川を流れる水量が極端に減る。
乾いた砂利川原が広くなる川。
しかし、雨が続くと水で溢れ、下流に大きな災害をもたらす川である。
昔より、渡河中の村民や川遊びの児童らが多く犠牲になっている。
不運な『ピョウタン』
ピョウタンの名前の由来は、周囲にあった小さな沢の名前であった。
「ピョウタン」の語源はアイヌ語で「小さな砂利の多いところ」という意味の「ピヨロ・コタン」。
1957年ピョウタン沢では、18名が死亡する事故が起こっている。
札内川上流地域殉難者慰霊碑
現在ピョウタンの滝のやや下流にある、2号砂防堰堤の脇に造られた清流ふれあい公園に慰霊碑が建てられている。
札内川上流地域殉難者慰霊碑
多くの災害を出す札内川周辺での死者を弔うためのものである。
札内川上流地域では、雪崩、滑落、水死などの事故、また工事中の死亡事故などで多くの死者を出している。
命とともに
多くの死が存在したこの地。
札内川上流地域殉難者慰霊碑から札内川の上流に向けて多くの霊が目撃されている。
ピョウタン沢の事故では工事作業員だけでは無く、その家族も犠牲になっている。
多くの心霊体験を生み出す、強い災いの地域。
この地で心霊現象を体験した者は、その後も身の回りでよくない事が起こっている。
行楽地ではあるものの、遊びでこの場所を訪れた後はお祓いに行く事をお勧めする。
ピョウタンの滝から山方向のトンネルは、トンネル内にもかかわらず街灯が灯されていない。
夜はもってのほかだが、明る時間帯でも立ち入る場所ではない、、、
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