まさに廃墟アートの観光ホテル跡
北海道赤平市に残る『赤平観光センター プリンス平安』は主に冠婚葬祭使われていたという総合観光施設で、シャンデリアが下がる大きなホールが特徴的。
宿泊が可能なホテル部分があったが、倒壊しもうほとんどその姿は残されていない。
今はホールだけがかろうじて残っている。
ホールの中心に下がるシャンデリア。
青い天井。
誰かが悪戯で引っ掛けた椅子。
残された遺物。
その全てが偶然に交わり、刹那のアートを作す。
建物の崩壊、残された誰かの痕跡、偶然に誰かが作り出した廃墟後の造形。
プリンス平安跡は廃墟アートを強く感じる空間になっていた。
心霊スポットとしても有名『赤平のプリンス平安』
北海道を代表する心霊スポットの一つとしても語られる、プリンス平安。
営業をしていた当時は宿泊施設としてだけでなく、多くの冠婚葬祭にも利用されておりました。
多くの人々のお通夜なども行われ、この場所でいくつもの悲しいお別れもあったことでしょう。
プリンス平安には色々な噂話があります。
正面の入り口ゲートのアーチの場所で若い女性の首吊りがあり、その頃から夜になると建物内から若い女性の呼ぶ声が聞こえてくるそうです。
そして、その中でも一番多く聞くのが老婆の霊です。
孤独な老婆
昭和の時代。
雪の降り積もった冬。
地元赤平に住んでいた、孤独な一人暮らしをしていた老婆が行方不明になる事件がありました。
有力な手がかりも見つからず、結局その老婆が発見されることはありませんでした。
その老婆が最後に向かった先がプリンス平安ではないかという噂話が流れたのです。
その老婆はかつて、そこで結婚式の披露宴を行っていました。
一人暮らしの寂しい日々の中、人生の終わりを感じ、自分の人生を振り返った時に思い出された景色が、人生最大の幸せを感じたプリンス平安。
人生を共にした最愛の人との幸せな思い出の片鱗に触れたくて、寒い空気の中、わずかな体力しか残らない体でドアを開け外へ出た。
最後にひと目その景色を見たいと足をむけた、そんな寂しい老婆の霊がいまもそこに存在するのではないでしょうか。
ただ、老婆の霊がプリンス平安に辿り着けたのであれば、この物語はハッピーエンドなのかもしれません。
赤平観光センター プリンス平安のホール内
建物内部
赤平観光センター プリンス平安の外観
入口ゲート
倒壊している建物
赤平観光センター プリンス平安の詳細情報
所在地:北海道赤平市幌岡町
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