崩壊し捨て去られた岩間温泉
自然災害により崩壊した北海道の名湯、岩間温泉。
岩間温泉は、北海道上士幌町の遥か郊外、三国峠のすぐ近くの完全な山の中にある、無料の野湯です。
2024年度の状況
ホースからは熱い温泉が出ているものの、浴槽となっていた部分がまた崩壊してしまった様子。
数年前に行った時とは、川の流れる位置も変わっています。
何より、デカい岩が多く浴槽を作り上げるのがなかなか難しい状況。
浴槽だけ作っても、川の水も引き込まないと源泉が60度以上あるのであっちいです。
車両での通行に関して
2024年の訪問時には石狩岳のシュナイダーコース登山口の駐車場まで分岐する方の全ての林道がチェーンやロープで閉鎖されていました。
そのため、行ける方向へ進んでいけば、シュナイダーコース登山口の駐車場までは迷うことなく到達できます。
石狩岳のシュナイダーコース登山口の駐車場からは徒歩移動です。
岩間温泉の歴史
かつては、石とコンクリートで作られた立派な浴槽があった岩間温泉。
脱衣場はなく2.5×2mほどの浴槽があっただけの野湯でした。
岩間温泉の名前の由来は、昭和12年ごろに岩間さんが発見したことから。
当時この付近に、木こりの飯場があり、その木こり達が浴槽を作って入浴したのが岩間温泉の始まりです。
岩間温泉の泉質は、硫化水素ほう酸食塩泉。
弱酸性で、源泉温度は63.5度の温泉です。
岩間温泉への行き方
岩間温泉へ向かう林道が通行止め!
国道273号線から岩間温泉へ向かう音更川本流林道が、自然災害で崩壊したまま復旧されずに通行止めになっています。
国道273号線の三股橋がある音更川沿いに山に入る林道です。
いつ行っても閉鎖されているので、車では岩間温泉へは行けないと思っていました。
流石に国道273号線の音更川本流林道入口から岩間温泉へは8〜10キロ距離がありますので、ここから徒歩で入るのは流石にキツいです。
普通にヒグマの生息地ですし。
実は、岩間温泉方向へ向かうもう一つのルートが存在していました。
少し遠回りになりますが、現在通行止めとなっている岩間温泉のルート『音更川本流林道』の奥側へと行ける林道があったのです。
現在、岩間温泉へと繋がる林道
岩間温泉へのルートへと使われていた、音更川本流林道から国道273号線を三国峠方向へ6km北へ行った場所にその道はあります。
林道へと入ると周辺一体に林道が多数ありその中で、以下の順で走行しなければなりません。
シンノスケ迂回林道
シンノスケ迂回1の沢林道
音更川林道
音更川本流林道
そのルートを使うと、岩間温泉のかなり近くまで行けます。
ちなみに、googleマップでは、すべての路面が表示されません。
林道は分岐が多いため複雑なルートになっています。
事前にルートの確認が必要です。
そのルートを進むと、最終的には、元々の岩間温泉へ向かう音更川沿いの林道と合流してます。
現在のその道は石狩岳のシュナイダーコースの登山口が最終地点になっています。
道中は完全に山の中の林道なので、野生生物が頻繁に出ます。
実際に2回、数匹の鹿が路上に飛び出してきました。
スピードは絶対に落として走行しましょう。
当然なのですが、携帯電話は圏外です。
人通りはほとんど無く、何かあった場合、助けを求める事が難しいです。
岩間温泉へ向かうには最終的に徒歩移動が必要!
シュナイダーコースの駐車場から先の岩間温泉へ向かう林道は完全に崩壊していて、どう頑張っても車ではいけません。
シュナイダーコース登山口の駐車場から岩間温泉まで、直線距離で1.8km程度です。
駐車場はシュナイダーコース登山口を利用し、そこからは徒歩で岩間温泉へ向かう事になります。
徒歩での移動
ヒグマ対策は必須です。
大雪山の麓で天候も変わりやすいです。
石狩岳のシュナイダーコース登山口の駐車場から岩間温泉までは徒歩で片道で45分程度かかります。
整備されている道ではありません。
川を渡らなければならないため、川が増水している時は諦めましょう。
石狩岳のシュナイダーコース登山口の駐車場からは、まず旧林道を歩行した後、道がなくなる場所からは音更川を逆に登っていくだけなので、道に迷うことはあまりないと思います。定期的にピンクテープもあります。 (2024年時はありませんでした。)
変に歩きやすい旧道を探そうとすると道に迷う可能性はありあます。
歩きにくいですが、川に沿って行ったほうが間違いないです。
途中どうしても、川を越えなければならない箇所が出てきます。
長靴やウェイダーがあると結構楽だと思います。
登山道の駐車スペースの横にすぐに小さな橋があります。
かつては岩間温泉へ向かうための道でした。
今は石狩岳のシュナイダーコース登山口の駐車場から岩間温泉の間の距離のだいたい半分から先が、自然災害により崩壊しています。
距離の半分の位置まではこの林道の残った道の上を歩いて行けます。
石狩岳のシュナイダーコース登山口の駐車場は音更川沿いにあるので、この位置から、川沿いを上に行ってもいいのですが、道が使える部分は使ったほうが早いです。
音更川はこのすぐ上流で分岐していますが、分岐する左の川の先に岩間温泉があります。
川沿いに上流へ向かうのですが、どう頑張っても何度か川の上を渡らなければなりません。
どこかしらに、倒木があるのでそれを利用して渡りました。
倒木だらけなので、このように川を渡る時に利用できる倒木がどこかに見つかります。
歩きやすい道を探すのが重要ですが、川から離れると迷う可能性があるので、基本的に川の見える範囲を移動したほうが良いです。
残る旧岩間温泉の浴槽の残骸 (2021年の状況)
岩間温泉は自然災害によって崩壊。
現在の岩間温泉は、元の浴槽の残骸がわずかに残るのみ。
かつては、そこの直前まで林道が存在ていましたが、ほとんどがなくなっています。
岩間温泉が修復される見込みはほとんど無いと思います。
しかし、現在もそのお湯は健在で、岩間温泉を愛する者の手により、ブルーシートで浴槽が作られています。
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