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実際に使用している、野湯に行く時に必要な持ち物

北海道の野湯 記事

野湯を快適に楽しむために必要なもの

野湯の定義は、『自然の中から温泉が湧き出していて、営利的なものではない温泉』です。
簡単にいうと無料で入れる、自然の中にある温泉です。
場所によっては、しっかりとした設備があり、その維持管理のために少額の寄付金を募っているところもあります。
野湯と定義される温泉の幅が広く多種多様なパターンがあります。
脱衣場やトイレが設置されているものから、明確な浴槽もなく単純に温泉が地面から湧き出しているだけの場所もあります。
そんな多種多様の野湯を快適に楽しむための持ち物をリスト化しました。
実際に色々な野湯を巡って、実際に持ち歩いて使用しているものです。

川沿いに石で囲まれただけの野湯。熱すぎなので川の水で調整しながら入る。

A スタンダードな持ち物

脱衣室まで設置された、無料の野湯。

野湯を楽しむための基本的な持ち物です。
駐車場からすぐのパターンで、野湯に気持ちよく入るためのアイテムです。

虫対策製品

野湯は基本的に外です。
ほとんどの場合、虫がいます。
蚊やマダニ等への虫刺され対策は必須です。

山の中で裸になるわけですから、かなり虫刺され危険度が高いです。
可能であれば、複数のものを組み合わせ、完全防御で入浴を楽しみましょう。

虫除けスプレー

野湯へと行く道中に有効。
体の方はお湯で流されてしまいますので、服に吹きかけておく方が良いです。

安定のスキンベープ
市販品で一番効く製品です。
有効成分であるイカリジンの濃度が高く、6時間から8時間持久します。
マダニにも効きます。
個人的に無香性のものを使っています。

かなり強力!業務用の蚊取り線香

キャンプや渓流釣りをする人に有名な森林香
林業や農業者向けの業務用の蚊取り線香で、効果はお墨付きです。
個人的にはキャンプでも使用しています。

ポキッと折って地面に刺し、浴槽の周囲に何箇所かで炊くと良いです。
匂いは少し強いです。

安全地帯を作る!虫除けバリアを作れるスプレー

虫除けの安全地帯を作れるスプレーがあります。
地面に対して噴射して、虫除けの空間を作ります。
一定時間経つと自然に還るので、自然に優しい。
ただし、蚊は接近は減るもののそれほど完璧ではありません。

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掃除道具

野湯は天然の湯船で、営利的な温泉とは違いほとんどの場合管理人はいません。
そのため、落ち葉や虫の死骸は大量に湯船に浮かんでいます。
あまり使われていない場所だと、汚れや温泉成分などが湯船の底にがっつり蓄積しています。
それも野湯の醍醐味と気にしなければそのまま入ればいいのですが、度を超える汚れもあるもの。
ちょっとした掃除道具があればかなり気持ちよく野湯を楽しむことができます。
場所によっては、誰かが用意した掃除道具が置いてあったりします。

風呂網

浴槽に浮かぶ虫、落ち葉を除去するのに網は欲しいです。
気持ちよく入りたいので、網は毎回使います。
持ち手が長い方が浴槽の外から使えるので便利です。
自分の場合は100均の風呂網を常時、数個リュックに入れています。

洗いブラシ

野湯なので基本的に掃除する必要はありませんが、場所によって浴槽内がぬめって、滑ってどうしようもない場合にブラシがあると便利です。

夜間の入浴

人気のある野湯は、やはり混み合います。
浴槽もそれほど大きくない場合が多いです。
野湯の醍醐味は、独占だと思います。
場所によって、利用者の少ない夜間の入浴がおすすめです。

ヘッドランプ

入浴中にかなり便利なのがヘッドランプです。
つけたまま入れますし、手が自由に使えます。
ヘッドランプは好きじゃなかったのですが、一度使ってからは常用しています。
乾電池1本のタイプが、重くなく、電池もすぐに入手できるため使いやすいです。

ライト

ヘッドランプと、LEDハンディーライトを両方使っています。
基本的に極端に暗くなければどんなのでも良いと思います。
ただし、電池切れには要注意!
しっかりとしたメーカーのものであれば、長く使えます。
個人的にFENIXのPD35を長い間愛用しています。

野湯には設備がありません

野湯には当然、温泉や銭湯のような設備がありません。
一番多く直面する問題が、脱いだ服を置く場所が無いことです。
野湯の周辺は濡れている場合が多く、服を着替えるスペースも当然なく、入浴後に服を着る時に足の踏み場がないパターンが多い。
入浴前は土とか葉っぱとか踏んでも構わないのですが、出た後に土を踏むと靴を履くまでに手間がかかります。

防水のマット

防水のマットがあるとかなり便利です。
脱いだ服を置けるし、その上で着替えもできます。
脱いだ服の置き場は結構困るのです。
ほとんどの野湯は足元が土か岩場です。
折り畳みで、やや厚みのあるものがいいです。

捨ててもいい格安タオル

拭いたり、敷いたり、多用途に使えます。
他も、浴槽の隙間を埋めたり、お湯が出てくるホース等に突っ込んでお湯を止めたりするのに使えます。
100円ショップで数枚買っておくと、いざという時に便利です。
その「いざという瞬間」はわりと多いです。

その他細々したもの

・飲み物
ゆっくりした入浴時は飲み物はあるといいです。

・ゴミ袋、ジッパーつきの袋、大きめの袋
袋類は濡れたり土がついたものを持ち帰るのに使います。

・ティッシュ/ウエットティッシュ
ティッシュ類は言うまでもなく多種多様に使いますのでお忘れ無く。

B 野山や森に入る持ち物

カムイリムセの湯
野山を歩いた先にある絶景野湯。ヒグマ対策が必要。

辿り着くために

山に深く入る場合は、十分な下調べが必要です。

スマートフォンとGPSアプリ

山の中は圏外が多いです。
地図がダウンロードできるものが良いです。
水濡れ対策は必要です。

地図とコンパス

昔ながらの、地図とコンパス。
電気を使わないのがメリットです。

山歩き用品

リュックやバックパック

動きやすく、荷物が入るもの。
荷物は地面に直置きが基本なので、汚れても構わないもののほうが良いと思います。

トレッキングポール

平らな場所以外を歩く時に必要です。
平坦な場所であれば無くても大丈夫だと思います。
実際にあったのが、川沿いのぬかるんだ結構急な斜面で、傾斜のすぐ下は川、大きめの斜めになった枝付きの倒木があってそれを乗り越えなければならない状況。
下がベチャベチャで手をつきたく無いし、転倒はしたくない。
体を支えるのが困難な状況が実際にあるんです。
あと、長いものを持っていると蜘蛛の巣を切るのに便利です。
森の中を歩いていると、ものすごい量の蜘蛛の巣が浮遊しています。

グローブ

人間誰しも転びます。
傾斜した上にツルツルの路面があります。
何度か手が、ガリっとなりました。
山の中で、手を負傷すると不都合が多いです。

ヒグマ対策

ヒグマに人間の存在知らせるのが重要です。
基本的に熊は臆病ですので、理由がなければ人に近づいて来ません。
見える範囲にいなくても、チリンチリンなっていれば、ヒグマは距離をとって離れていきます。

スタンダードな熊予防用品。熊鈴、熊ベル

本人はうるさいのですが、遠くまで存在がわかるように、しっかりと音のなるものを使いましょう。
必ず持ち歩いてください!!

モバイルスピーカー

スマートフォンの最大音量でもいいのですが、川や滝の近くだと音量不足です。
あと、スマートフォンだと音量最大にすると、音が割れがち。
モバイルスピーカーだといい音質で音楽を楽しめるメリットもあります。
ただ、人がいた場合、聴いている曲がバレるので少し恥ずかしい。
音楽にこだわらないのであれば、携帯ラジオも有効です。

昔懐かしの玩具。音追いピストル

昔からある、火薬をセットして、発砲音のみが鳴るピストルのおもちゃです。
現在でも、鳥や動物を追っ払うために利用されています。
この音追いピストルは音も大きく、爆発音のため、動物は逃げます。

自分の場合、音追いピストルは、いつもポケットに入れて、ガチの山奥に入る場合は一定間隔で鳴らしています。

実は100円ショップでこのタイプの玩具が販売されています。
ただ100円ショップのものは精度が悪く、回転が引っかかったり、万が一の時に作動しない恐れがあります。
金属部分の作りが違って、100円ショップのものだと、連続使用すると熱で溶けます。
どちらにせよおもちゃなのですが、少しでも精度の高いものを購入した方がいいと思います。
音が出る火薬部分は100円ショップのものと同じカネキャップという製品です。

爆竹

鳥獣対策の基本中の基本。
爆竹!
ホームセンターやコンビニでも購入可能。

最悪の事態に備える。熊スプレー

唐辛子エキスのスプレーです。
ヒグマに対応している製品を購入しましょう。

使用する際の風向きには要注意です。
熊に効く強力なスプレーですので、当然ですが、人間にも効きます。
人間の催涙スプレーよりも成分が強力です。
自分にかかると、自分が行動不能になります。

下の二種類がメジャーで安心感のある製品です。
自分はオレンジ色のアメリカ森林警備隊採用のものを持ち歩いています。

万が一対策

・非常食
匂いのしないパッケージに入ったものが適しています。強い食べ物の匂いは熊を引き寄せてしまします。

・応急薬類
傷テープなど怪我に対応できるものは持っておくと安心です。

・雨具
急な雨に対応する装備は持っておきましょう。

・モバイルバッテリー
GPSを頼りにする場合、スマートフォンの電池切れは致命的です。

・ライター
何かに使うかもしれない!

・携帯トイレ

C 浴槽をクラフトする持ち物

崩壊した野湯にまた入る!

野湯上級者?になると、温度の高い源泉さえ出てれば浴槽がなくても入浴してしまします。
また、自然の中にあるため自然災害により、かつて存在していた浴槽が壊れている場合も多々あります。
そんな場合にも対応できる「絶対に浸かってやる」ための装備です。
だいたい以下のようなものが使われています。

ブルーシート

土囊袋

折り畳みスコップ

その他

折りたたみのバケツや、ロープ類があると便利な場面が多数あります。

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